ベッキーその2

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ベッキーその1

「そやから、そっち向きやない、言うとるやろ〜〜〜」

っとケンウッドの無線ごしに「軍曹」の怒りが鳴り響きます。
昼飯の休憩で先にトラックで休憩しているワタクシであります
今日も元気やなあ〜、っと感心するばっかりであります。

さきほどまでワタクシ片側交差交通の相方をしていたのですが
今は「ベッキー」の研修(訓練)であります、また怒鳴る怒鳴る
大丈夫かいなっと思うのですが、以前夕並み迫るトラックで
「軍曹」がポロリポロリっとしゃべります。

「だいたいガードマンなんか来る奴、あんなもん立ってるだけや
思ってなめて来てるからな、一発ガツンといったらなあ、あかんねや」

「ほんでも、ワイは普段はそんな怒鳴る性格やないのやで……..」
っと帰りのトラックで助手席にいるワタクシに違う一面を
出して参ります。ワタクシ、「軍曹」がお昼に食べた唐揚げにでも
当たったんかなっとちょっと心配になりました。

さて、また違う日の休憩時間に昼飯を食べていますと無線越しに
「軍曹」が違う相方のつ◯ちゃんっと話をしております。

軍曹「新しい研修(ベッキー)なあ、前に車でここの現場に通ったらしい」

つ◯ちゃん「へえ〜」

軍曹「ほんでなあ、ワイがな車止めてな」

つ◯ちゃん「はい」

軍曹「ワイの笑顔があんまりよかったから、この仕事しよう思ったらしい」

つ◯ちゃん「ほんとですかあ〜」

軍曹「何かちょうど落ち込んでたらしい」

つ◯ちゃん「へえ〜」

軍曹「ワイもなあ、男前や云うわれたことはよくあるけど、笑顔がいいって云われた初めてや」

つ◯ちゃん「帰っていいですか」

続けざま、ワタクシ「自分も帰っていいですか」

軍曹「笑、でやあ、研修なあ、やさしくした方がいいのかなって思ったけど」

つ◯ちゃん「ほう」

軍曹「いつも通り、怒鳴りつけたわあ」

つ◯ちゃん「はっはは」

軍曹「ワイって大人やろう」

さて、もしワタクシが同じ立場で同じ環境なら、どうかなあ
いつも通り怒鳴りつけれるか、否か

「たら」「れば」やから云ってもしゃあないな。

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